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2024/05/02  カテゴリー/

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2015エリザベートキャスト感想。

2015/08/26  カテゴリー/舞台


エリザベートキャスト感想。
もう楽だし何を言っても構わないと思うので感想言ってきまーす。
舞台は一期一会の世界なので、私が見た回はこうだったけど常にそうではないと思うし、役者の組み合わせやその日の気持ちの持ち具合で全く違い世界を受け取れるものだと思います。

そういったことを是非踏まえていただき、この独断と偏見と妄想に満ちた感想をぬるーい目で見てくださーい(^^;。色々なキャストファンの方、いろいろ勝手な事言ってます、すみませんぬるーく見てください(^^;。でも長いから途中で読むのやめちゃうかも(^^)/。

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佐藤フランツ
一番期待してなかったのに(失礼)、一番の収穫だったんじゃないか?!と昂ったフランツです。
見た目がね、あまりよろしくないのです。肩が上がってて首が短くて移動の仕方もなんかぎこちなくて。若いフランツ、もうすでにメタボだよ?みたいな。お芝居もあんまりぴんと来なくて「あーこの人、声はきれいなのに残念ねー」なんて思いながら見ておりました。が、いやいや、恐ろしい、舞台が進むにつれてそんなこと吹っ飛びます。シュガーフランツ、ものすごく自然に年を取っていくのです。『君の美貌が力になる~、一緒に来てくれハンガリーへ~』で髭つけてきてからファサササっと声が老けて。しかも自然に。深みを増して。低い音も高い音もその年相応の響きで、かつ聞き取りやすく感情移入しやすい自然な声・・・!こんなフランツ初めて体験するかもしれん!!禅さんの演技力あふれるぴちぴちフランツやふがふがフランツを愛していた私には目から鱗でした。シュガーフランツ、声を作ってる事を感じさせない年齢の重ね方!!や、禅さんは禅さんで今も大好きなんですが、なんていうんだろ、シュガーフランツは声優さんのような声演技は全くないのに、すごく自然に老けていくのです。夜のボートとかものすごく胸に迫ってきます!もう、ぜひ見てもらいたい、というか聞いてもらいたい。CD今回出ますんで是非!CDだと姿が見えないから一層いいかもね(毒だけどほめてる)!

田代フランツ
ちょ、ロイヤルスマイルが美しい(きらきら)。皇室の人ってこういう笑い方するよねーってのを忠実に再現しておられます。ゾフィに『結婚で絆を結ぶのです』って言われ、え??っと一瞬なるものの、すぐにゾフィに「さ、いきますよ、なにか」って感じに促されてそのまま背筋ピーンで退場するさまは古いしきたりを身につけた皇室の人間って感じが漂ってきます。とにかく色んなしきたりに縛られててでも縛られてるって事に気づいてないんだろうなというようなフランツ。それがシシイを愛していくうちに徐々に打ち砕かれてだんだんと変わっていくのですが、でもやっぱり皇室のお人で、ルドルフに対する叱責とか容赦なく。五年前にやった品があって神経質でピリピリしてでも心の弱そうなルドルフが凄く懐かしいんですが、そんなルドルフなんて知らん!ハプスブルクの名誉にかけて!ってフランツです(どんなフランツだ)。夜のボートは本当に切なく。観るたびにフランツかわいそう・・・と思いました。すんごいボロボロ泣いておられるのですよ・・・フランツ・・・。どんだけ想って『愛しているよ』って訴えても『わかって無理よ私にはー』って拒絶されてもうボロボロボロボロ。涙と鼻水すごいけど声が揺れないのがこれまたすごいなーと感心するところでもあり。そしてそこからの悪夢が絶品です。ちょ、トートさん負けてしまうんじゃないかってくらいフランツの気迫が素晴らしいです。「くるってる!」「皇后の姿がない!」「我が妻だ!」「何をたわけたことー!」。トートさん、余裕で上から眺めてますけどね、組合せによってはフランツのほうが勝っちゃうんじゃないかって思ってしま・・・げほげほ。CDだと演技が見れないのが残念。皆様に舞台見てもらいたいです。

ゾフィ
剣さんも香寿さんもお歌もうまいしきりりとしててかっこいいです!でも、やはりまだお若い感じがしてしまって、お母様というよりフランツのお姉さまに見えました・・・。死ぬ直前はさすがにかなり老けているのですが、全体的にお若かくてきれいです。前回までのゾフィがすごく貫禄があったしシシイへのあたり方もキツかったので、その残像がまだ私の頭に浮いてます(^^;。でも今後複数年このキャストでやってくと思えば今はこういう感じでよいのでしょう(*´▽`*)。来年の再演やそれ以降の再再演が楽しみです(*´▽`*)。

ルキーニ
高島兄がずっとやっていたルキーニ。観てた当時は「他にルキーニもう一人いればいいのになー」とか「ここ選べないのつらいわー」とか思ったこともありましたが、いざ新演出新キャストになってみて、お兄ちゃんの偉大さがわかった気がします。尾上ルキーニも山崎ルキーニもとてもいいんだけど、やっぱりあの個性の強さというか毒の強さがお兄ちゃんに勝てる人はなかなかいないんだなーと実感。というのも、今回結婚式とかカフェとかで一瞬ルキーニを見失ってしまうんです・・・。お兄ちゃんの時はルキーニを見失うって絶対になくて「もー、いつも視界に入ってきちゃうじゃん!」とちょっと鬱陶しく思ったこともあったのですが(おい)、エリザベートのルキーニはあのくらい鬱陶しくなきゃダメなんだわっ。
山崎ルキーニ、若くて細くてスタイリッシュで宝塚メイクのような麗し系。私が見た回は時々山崎さん本体が顔を出してるようなところもありましたが、鬱陶しさもほどほどでとても良いです(でももっと鬱陶しいほうが好きです)。
尾上ルキーニ、すみませんお顔があまり好みでなくて今まで見たことなかった役者さんなのですが、よかったです。お兄ちゃんルキーニから、ぐへへへへーふへへへへーって感じを取ったようなルキーニです。これでもう少し首を長く見せてくれたら・・・っ。

井上トート
高音だけでなく低音も歌える人だったんだ!すげえ!というのが第一印象の井上トート。低音の響きがとってもぞくぞくして気持ちいいです!歌はうまいし、なにより動きがきびきびしてる(山口トートの印象が強すぎる・笑)。ちょっと品があるというか、本当はとてもまじめなトートが頑張って張り切ってロック調に攻めてみた感(こっとんの感想めっちゃツボ・笑)があります。だって、初めてシシイと出会った時のあの顔!え、なにこれ、ひとめぼれしちゃった俺?え、恋におちちゃった俺?え?え?というくらい自分自身にびっくりしてます。恋に免疫ないの?トートさん(笑)。そんなトートさんは絶対安定。うん、安定なんです。安心してみていられるんです。もっともっとエロく攻め立ててくれていいんです、もっともっと不安にさせてください。お願いしますm(__)m。悪夢は井上トート好き。好き好き。へへへ。

城田トート
人ではない何か。五年前も人ではない何かだったけど、今回も輪をかけて人ではない何かです。美しすぎて人ではありません。妖艶すぎて人ではありません。しかも、歌がすっごくうまくなっている・・・!ひくーい声と、たかーい声がいい!!M1「我ら息絶えし者ども」の最後の『エリーザベーっ(エリザベッエリザベッ)×4回』がルキーニとトートさんの掛け合いになってます。城田トートと山崎ルキーニで聴いた時の気持ちの良さったらない!!この一曲だけでうひゃー!!!って鳥肌立ちます!とにかくシャウト系が良いです。ロックンロールがいい感じで、発音が少し良くなったマテみたいです(雑な感想・・・)。そして闇広では攻め立て率が過去最高のトートさんです、ルドルフ逃げてー!食われるわー!!今年は高音パートをルドルフと交互に歌ってて、ルドルフが自分の意思で進んでいるように見えるけど所詮トートさんの掌の上で転がされてるのよ感が満載なパート分けです。悪夢が少し弱いのが残念ですが、私が見なかった回は悪夢もよかったことでしょうきっと(←明らかに欲目)。

ルドルフ
京本ルドルフと古川ルドルフ、役作り(解釈?)が全然違って別人のルドルフです。どちらが正解というのはないと思うので、どちらもありだと思います。あとは観客の好みでこっちが好きっていうのが出てくるんだと思います。
もぎたてのフルーツのように若くてフレッシュで瞳はアーモンドな京本ルドルフ。少年ルドルフがそのまま大人になったみたいなルドルフ。今年の子ルドはものすごく幼くか弱い演出になってて、そのまま背が伸びたようなルドルフです。淋しくて繊細で自分の居場所がどこにもなくてでも人を疑うことを知らない素直な愛に飢えた子供。ひ弱な精神のまま帝王学も身につかず、ハプスブルク家の皇太子である意味や意識もあまりよくわかってなさそう。独立運動だって自分の選択で入っていったわけではなく周りの革命家達にそそのかされて便利な手駒として利用された、可哀想な皇太子。捕まってハプスブルクの名を告げてもその意味はよくわかってなくて、フランツに見限られて初めて事の重大さに気づくような、そんなルドルフ。ものすごくびっくりしたシーンは、拳銃を手に取った時にものすごい醜悪な笑みを浮かべ、それから自ら進んでトートへ死の接吻をしに行き、ふっと真顔に戻った後で薄く微笑んで拳銃を頭にあてる。ほほー!!そう来たかー!!あの素直で可哀想王子がこんな醜悪な笑みを!とゾワゾワ!!死の接吻も身長差があるから仕方ないんでしょうが、トートさんの首の後ろをぐっとつかんでガッと引き寄せてかなり能動的。チューしてる最中にトートさんがゆっくりルドルフの頭に手を添えるような。死をルドルフが受け入れたのではなく、ルドルフが死を選んだというのがとても分かりやすかった、そんなルドルフでした。
それに対して古川ルドルフ。古川ルドルフは皇太子でした。皇太子の自覚やプライドもきちんと持っていて、その上で独立運動へと走っていく。「独立運動と手を結ぶ必要があるのだ」「ハンガリー国王・・・!」この辺がとても皇太子です。そして捕まって名を告げるところ、「・・・ハプスブルクっ!」。最高に皇太子です。自分の立場を理解してるしプライドも持ってるルドルフです。前回の古川ルドルフはどちらかと言えば今回の京本ルドルフに似ててただただ繊細でひ弱な皇太子だったと思うのですが、今回の古川ルドルフはガラスの糸の上を歩いているような繊細な精神に、自覚しなければならなかったハプスブルクの重圧も背負ってるのです・・・泣ける!!!。
古川ルドルフだと、エルマーの演技がとても納得いきます。独立運動ダンスでトートダンサーに邪魔されそうになるところを古川ルドルフが自分の意思で振り払ったり抵抗しようとしてて、エルマーも同志をかばうようにルドルフを真剣にかばい、捕まってしまった後もルドルフに向かって目で訴える「やめてくれ、名前は言わないでいい、言うな皇子!!!」って感じがすごく迫ってきます。(京本ルドルフだとね、あれエルマーさんてば皇太子利用してただけなのに何でそんなに惜しんでるのん?って思ってしまうくらい革命家の皆様から同志としては認めてもらえてなかった気がするのよ・・・)。で、ママ鏡。24日マチネのママ鏡は今までとちょっと違って、ボロボロの神経で涙も鼻水もすごく訴え方が半端なく。「すくえーるーみちはないー」でママに抱き付く時にぎゅーっと目をつむってるんだけども、いつもなら「陛下には頼めない」とシシイがいうと「えっ・・・」ってリアクションをすると思うのですが、この日は目をぎゅーっと閉じて歯を食いしばったままで・・・、最初から救ってもらえるはずはないと確信しながらママにすがったけどやっぱり駄目なんだね、っていうようなどこにも救いがないことをわかっていながらすがったような、そんな哀しいルドルフでした。マイヤーリンクもほんとに呆然とした表情で踊らされてて、もう、哀しいのなんのって。死の接吻は、ルドルフもトートも互いにすーっと引き寄せられるように重なっていき、両思いで死の接吻を受け入れた、与えたって感じでした。おぉぉぉぉぉ・・・。


シシイの感想を書いてなかったです。
えーと、シシイは圧倒的に花總シシイのお歌が上手く少女時代から晩年にうまーく化けてそして死んでからぱああああっと20代くらいに戻ります。圧倒的です。ふるふるします。確実安定です。安定しすぎてちょっと物足りなくなってしまったくらいです。人間って勝手で貪欲ですね、もうちょっと攻めてもいいんじゃない?そんな守りに入らなくっても?もっともっとやっちゃってよ?って思うくらい確実安定だったのですが、もうお一人のシシイを見て攻める姿勢は素敵だけどもやっぱ攻めてるだけじゃダメなのよねーって再認識してエーヤンエーヤンお花様(^^)/。


この夏は自分が思ってた以上にエリザにはまってしまい楽しくジタバタ過ごしました。
はあー、夏が終ってしまいました。急に涼しくなりましたしね・・・。
さて・・・来年に向けて働かなければ・・・(≧▽≦)!再演万歳!エーヤンエーヤン!!
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この記事へのコメント

こんばんは〜!

東宝のエリザベートは観ていないのですが、のりのりさまの眼をとおして観たような気になれました。ありがとうございます!
宝塚版とも違う演出、解釈……。
来年は私も自分の眼でエリザベート観たいなー。
もう絶対城田トートの壁ドンをこの目で観るわ(笑)
そう!!来年まで、チケット代のためにエリザベートを歌いながらせっせと働きましょうー(o^^o)

エスエヌ | URL | 2015/08/26/Wed 23:45 [編集]

エスエヌさまさま♪

読んでくれてありがとうです!宝塚版は宝塚版で素敵だと思うのですが♪、東宝版も素敵なんですよーん(*^^*)。東宝版の方が直接的で愛憎度エロ度が高いかも?です(笑)。来年は絶対エスエヌさんに観て欲しいー!働いて働いて一緒に黄泉の国に貢ぎましょう!!

のりのり | URL | 2015/08/27/Thu 01:03 [編集]

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